96TRX850 製作ガイド
フルキットのためベースキットは不要です。
タイヤを止めるビスやパイプ類は、別に用意します。
1.フレーム
強化フレーム(青矢印)を切りとります。(画像左の上が加工前、下が加工後)
赤丸の角ばっている箇所は、バリではなく、ピボット用プレートが付く部分なので削りません。

次に上部の板状の部分を切り取ります。(画像左)
この際、フレームを傷つけないように、板状の内側を切ります。
フレーム側に残ったバリを取ります。
アッパーカウルステーの三角の板状の部分を切り取ります。(画像右)
強度を考えて根本の部分を少し残しています。

フレームとピボットプレートの接着部分(赤矢印)に重量の負荷が集中します。
虫ピンで強力に固定します。シリンダー(青矢印)も虫ピンで固定するといいです。

フレーム両側にアッパーカウル取付用のステーを付けます。(画像左)
アッパーカウルは、2mmほど下げたほうが見栄えが良いようです。(画像右)

ガスボンベは、画像左のように右側の部分を切り取ります。
取付位置は、画像右の部分です。(接着はフレームの塗装後です)

左上の四角いメータは削り落とします。(画像左が加工前、画像右が加工後)

2.エンジン
クラッチカバーは、画像左のように変更します。
画像右のようにカバー部をくり抜き、
プラバンで作った円形部分をはめ込むと比較的簡単に製作できます。

クランクケースカバーは、バンク角確保のため下側が削れています。
画像のように、下4分の1くらいの部分(赤矢印)を斜めにカットします。

キャブレターのシリンダー接着部について、ステー(青矢印)やヘッドの段差部分(赤矢印)と干渉します。
キャブレター側を削って、シリンダーと密着するようにします。

エンジン側に注入口を取り付ける穴を開けます。
微妙な位置なので、フレーム、スイングアーム、エンジンを仮組した状態で穴を開けると良いです。

サイレンサー出口(赤矢印)に穴を開けます。
サイレンサーの付け根(青矢印)は、円柱形にします。4mmの部分で段差を付けます。
ステー(黄矢印)は、薄くします。強度が心配なので、見えない部分(下側など)は削らずに厚いまま残します。
ステーの付け根(緑矢印)の強度が心配なので、虫ピンを打ちます。

ラジエータ上部の棒は、青矢印の部分でカットします。
フレームとシリンダーの赤矢印の部分に穴をあけて、ラジエータを取り付けます。

サブラジエータにプラグが4本付いている場合は、下部2本を切り取ります。

3.フロント・アッセンブリー
フェンダーの内側(画像左の赤丸)がタイヤに干渉するので削ります。
フェンダーとタイヤの隙間があり過ぎるので、フェンダーを1mmくらい下げます。
下げるために、フェンダーとフォークの接続部(画像右の青矢印)の上半分を切り取ります。
(画像右の上が加工前、下が加工後)

フォーク、ローター、ホイールに車軸(ネジ)を通す穴を開けます。
フォーク左、ローターは1.6mm、フォーク右は1.4mm、ホイールは大き目[3mm]です。
トップブリッジ中央は1.6mm、アンダーブラケットは1.4mmの穴を開けます。

4.リア・アッセンブリー
スイングアームのピボット部分(赤矢印)を円柱に見えるように加工します。
カッターの刃が入りにくいので、彫刻刀で削ると良いです。

チェーンは、目立たない箇所(ピボットの下側)で切断します。
切断面に穴を開けて0.5mmのプラ棒で再接続できるようにしておきます。(画像左)
フロントと同様に車軸用の穴を開けます。

5.外装
カウルは形状が違うので、画像左のラインのところでカットします。
ライトは、画像中のように薄くします。
カウルの穴は、裏側の溝より少し下のほうが良いようです。

ライトカバーの切取線のデカールをマスキングテープに貼って切り取ります。(画像左)
マスキングテープを塩ビ製パーツに貼って切り取ります。(画像中)
切り取ったライトカバーは虫ピンで止められるように先端2か所に穴を開けます。(画像右)

ラムエアのダクトの位置を確認します。
ダクトをカウルに接着した状態で組み立てるのは不可能です。
フロント周りやカウルを組み立てた後に、ダクトを潜り込ませるように組み立てます。

塩ビ製スクリーン(画像左)は、段差のある部分で切り取ります。
下側は、1mmくらい糊代を残します。カウルとは両面テープで接着すると楽です。
塩ビ製テールランプ(画像右)は、高さ5mmくらいでカットします。

画像左のように、タンク底辺とシート底辺が一直線になるようにします。
画像右のように、虫ピンでタンクとシートを連結させるのが簡単です。

タンク上のパッドを1mmプラバンで作成します。

アンダーカウルは、'96型の形状にするために赤い線の部分でカットします。
黄矢印の部分にジャッキ用の穴(3mm)をあけます。

6.仮組
仮組をして全体のバランスを確認します。

7.塗装
塗料は、すべてクレオス製を使っています。
7-1.エンジン
エンジン本体;艶消しブラック、キャブとオイル注入口;スーパーファインシルバー。
ボルトをシルバーで筆塗りします。

7-2.フロントフォーク
フォーク全体;セミグロスブラック。
インナーは、メッキシートを貼った後、スモークブラックを塗ります。

7-3.ディスク
ディスク;スーパーステンレス、中央;艶消しブラック、ピン;黒鉄色、ボルト;シルバー。

7-4.マフラー
サイレンサーはカーボンに仕上げて、エキパイ部と排気口部はメッキで再現します。
メッキ部の下塗りに艶有りブラックを塗ります。
サイレンサー部は、タミヤ製サーフェーサー・ライトグレーを塗ります。
メッキ部は塗装後にマスキングテープを貼りたくないので、先にサイレンサー部を仕上げます。
サーフェーサーの上に直接カーボンデカールを貼って、スモークブラックを塗ります。
スモークブラックは、あまり濃いとカーボンパターンがわからなくなるのでクリアを足して色を薄くします。

サイレンサー部をマスキングして、メッキ部をメッキシルバーで塗ります。
サイレンサー部はスモークブラックでコーティングされていますが、全面デカールのため
マスキングテープの粘着力は弱めにして貼ります。
メッキシルバーは、下地をツルツルにしておくとメッキ感が強くなります。
作例ではメッキ感があまりないです。
サーフェーサー後にペーパーを掛けたり、下地の黒をコンパウンドで磨くと良いと思います。

ちなみにステー部分は、スーパーファインシルバーです。
7-5.タイヤ
ホイール;セミグロスブラック、タイヤ;艶消しブラック。

7-6.メーター
ラバー部;グレー(艶消の黒と白で調色)、メーターと4か所の丸いモールド;セミグロスブラックを筆塗り。

7-7.ボディ
ボディは、以下の手順で塗りました。
サーフェーサー・ライトグレー > 艶消しブラック(カウル裏側とシートラバー)
> サーフェーサー・ホワイト > ホワイト > レッド(ハーマンレッドとイエローで調色)
> 艶有りブラック(ゼッケンとシート裏) > スーパークリア



8.パイプ類
メインラジエータ;
太い黒パイプを使用。左側はシリンダーヘッド上部に接続。右側は完成画像を参照。
オイルクーラー;
メッシュホースを使用。左側はシリンダー裏を回って、クラッチの上に接続。
ブリーザパイプ;
太い半透明のパイプを使用。シリンダー裏の付け根からシート下へ。
タンクエア抜き;
クリアチューブを使用。
9.完成


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